このワークショップは東日本大震災復興支援門天プロジェクトの関連企画です。
首謀者のダンサー、吉福が少しだけレポートいたします。
3月11日の地震以来、カラダをほぐしたり、深く呼吸をすることが、心の緊張をも緩めることを身をもって実感し、また誰かがそこにいることの安心感をあらためて感じたことから、「親子」で楽しめるカラダのワークショップを企画しました。
今回はその3回目。「紙」を使ってのワークです。「おどる」というと、一体どうカラダを動かせば良いのか悩んでしまいます。でも、紙を扱うことで自然に生まれてくる動きは、必然でなめらかです。紙自体も踊ってくれて、まるで人間と紙がデュエットしているようです。
今回参加してくれた子どもたちが小学校1年生だったので、少し難しいかしら…、とドキドキしながらスタートです。
まずは小さい紙、ティッシュペーパーから始めます。みんなで円になってティッシュを右手のひらに乗せてふんわり左手に、次はお隣の人の右手に、ふんわりぽんっと渡していきます。相手と気を合わせてそして優しく扱わないとティッシュはどこかに行ってしまいます。キャッキャという声が円のそこかしこで聞こえてきます。慣れて来たら2人組でティッシュをはさんで手と手を合わせて、相手の動きについて行ったり、ついてこさせたり。
次は少し大きい紙、新聞紙です。円になって新聞を一振り動かしての伝言ゲームです。うっかり破いてしまったり落としてしまったりの動きも伝言でどんどん変化して伝わってしまいます。次第に相手の動きをコピーするだけでなく、自分なりのアイディアを「ちょい足し」し始めて、みんな大騒ぎです。
最後は90×120cmの模造紙です。これは裸足になって上に乗り、足で紙を動かしていきます。2人組になって紙で会話をしていきます。相手の音や動きを受けて、今度は自分が返します。相手が出す音や動きに注意していないと会話になりません。子どもたちは飽きてしまったり、自分のやりたいことだけに暴走してしまうかと思いきや、しっかり相手と向き合って会話をしていました。大人の浅はかな考えに反省です。
2人組から3人組4人組になり、全員を2組に分けてのコール&レスポンス合戦。そして最後は全員でフリーセッションとなりました。
大人も子ども、みんなで一緒になって、たくさん笑ってたくさん汗をかいた90分でした。
楽しかったという記憶とともに、相手と真剣に向き合ってコミュニケーションをするという経験を持ち帰ってもらえたでしょうか。いつかふとした時にこのことを思い出してもらえたら、と思います。