東日本大震災復興支援
門天プロジェクト

2011年8月5日金曜日

7/31/日、Yesと言える未来へ 〜知ることからはじめよう〜  寄付先のご報告

今回の収益は、天然住宅BANKの仮設じゃない
「復興住宅」プロジェクトへ5万円を寄付いたします。

当日のレポートが企画リーダーの宇野さんより届きましたのでご紹介いたします。


 
被災地のこと、原発のこと、私たちの直面している問題を「未来」という言葉でつなげて考えてみようという呼びかけで始まったこのイベント。

第一部では、え〜ほんチームによる「まだ、まにあうのなら」(甘蔗珠恵子)を題材とした群読を通してチェルノブイリ原発事故の後に綴られた脱原発への過去からの思いに加え、震災の被害から地域の人々とボランティアの協力、そして自然の力で蘇った気仙沼の田んぼで田植えを楽しむ子どもたちの姿が共有されました。

 それを受けて未来への思いをのせて、ららふぁみのメンバーによる歌あり、踊りあり、物語ありの音楽パフォーマンスが披露されました。

 第二部では、高木学校から瀬川嘉之先生をお招きし放射線の基礎知識について講演をしていただきました。放射線が健康被害を引き起こすメカニズムから被曝線量についての考え方まで、とてもわかりやすいを解説してくださいました。 

  そして、松谷冬太さんの歌うジョン・レノンのイマジンなどを聞き、一拍おいて行われた座談会では、瀬川先生への質問をはじめ、気仙沼の現状などについて話されました。
  厳しい内容もありましたが、様々なパフォーマンスがつくり出した雰囲気のせいか絶望的な沈黙に沈み込む事はなく、今後のことを考える上で大切なことがいくつか浮かび上がりました。

 ひとつは、気仙沼の田んぼの蘇りが「希望」の象徴として参加者に伝わったこと、そしてそこでいのちの営みを学ぶことから自然に寄り添う視点が生まれるのでは、ということです。これは、生きものとしての人間を理解することへもつながることで、放射線の影響は専門家にまかせることではなく、自分のからだのこと、いのちのこととして考える、という瀬川先生がコメントされたことにも深く関わるものと思えました。

 また、気仙沼の田んぼの活動を牽引されている小野寺雅之さんが会場にいらしていたことで、被災地からの視点が提供されたことは私たちの理解を深める上でとても幸運なことでした。気仙沼の放射線の状況や収穫に至った時の汚染への懸念、子どもたちへの心理的配慮などが議論される中で、小野寺さんの「それどころではない」という一言がズシリと重く響き、それだけ被災地の状況は深刻で複雑なものであるということと同時に、放射線汚染をひとまずおいておく訳にはいかない福島の状況の過酷さが現実味をもって浮き彫りにされました。

 そして、そうした厳しい現実と向かい合いながら出来る事は何かということについて、瀬川先生が市民からの働きかけの大切さをご指摘くださいました。「専門家」を巻き込み必要な情報を得る事、食品の汚染情報の開示や被災者への補償などについての行政への要請など、市民の手できることはたくさんあり、そのための仲間をつくっていきましょう、というメッセージでした。

 このようなことは、放射線の有識者、被災者、東京在住者など、様々な立場の人たちが話し合える場がもてたことから得られたものでした。こうした場をより多くもち交流する事で、「被災地のこと」「東京のこと」というような、ばらばらの見方から離れ、より深い理解をもって進んでいけるのではないでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿