フクシマ後の私たちにとって、映画『みえない雲』は余りにリアリティあるものとなっていました。日本で出版する際に、原題の『雲』に「みえない」をつけたのは翻訳者の高田さんだったそうですが、私たちにも今ようやく「みえない」ことの意味が理解できるようになった気がします。誰もいなくなった街に放たれた牛たちの姿は、もはや映画の1シーンではなくなっているのです。おそらく、この映画をフクシマ以前に観た方でも、以前とは全く違った印象をお持ちになったのではないでしょうか?
高田ゆみ子さんの話は、「チェルノブイリ後」のドイツと日本の状況、対応の違い、特に教育の問題や脱原発への動きについて、短い時間ながらとても充実した内容でした。
時間の関係で参加者の皆さんが「語り合う」ということまではできませんでしたが、何人かの方から原発への不安、脱原発への想いを伺うことができました。参加者には、さまざまな方がいらっしゃいましたが、このうち『広島第二県女二年西組―原爆で死んだ級友たち』(ちくま文庫http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480022417/ )の著者 関千枝子さんの脱原発へのメッセージは参加者の心に強く残りました。
上映会後、「エネルギー」についてさらに知りたい、学びたい、という声が寄せられたことから、もんてん東日本大震災復興支援プログラムとして引き続き「エネルギーを考えるシリーズ」を開催することにしました。次回は4月7日(土)15時から。前回の高田さんの話に出た電力の自給自足を実現したドイツの町「シェーナウ」のドキュメンタリー映画の上映と日本での動きについて話をします。ぜひ、ご参加ください!
☆支援金の69800円(資料代53000円+カンパ16800円)は、未来の福島こども基金(http://fukushimachildrensfund.org/)に送金いたしました。
文責 斎藤弘美
参加者のアンケートより(参加人数53人中27人)
年齢 20代(2人)、30代(3人)、40代(2人)、
50代(7人)、60代(7人)70代(1人)、未記入(5人)
男女比 女性19人:男性6人(うち50代が3人)、未記入2人
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